病院で看護師をしていた時も、今も患者さんからよく意見を求められることがあります。
「このサプリメントってどう思う?」
「これを食べると癌が治るって聞いた」
現在の日本の医療は「西洋医学」が主流です。
「西洋医学」の大部分は医師によって施されることがほとんどで、日本では医療保険の適応となっているのが特徴かもしれません。
病気になった時、この「西洋医学」による治療を最初に受ける人がほとんどですが、その治療を受けている中でその他の療法や食品、サプリメントなどの情報を得ることがある訳です。
それらの中には、伝統的な療法でありながらも研究されていて根拠のある療法も存在しますが、情報が乱立している為に何が今の自分に合っているのかということを判断するのはとてもとても難しいことです。
私もこの手のご相談を受けることがありますが、大事なスタンスとして
「今やっている治療を続けながら、併用する形でできることで、主治医にも了解を得られたものならばしてみるのもよい」
ということ。
スタンダードになっていない治療というのは、まだまだ発展途上のものであると考えることができます。
もしかしたら自分に合うかもしれないけれども、提示さてれいる現行の治療よりも効果が著しく劣る可能性も同時にある、ということです。
その辺りをよく考えなくてはいけないので、とても難しいと思うのです。
中にはとても魅力的な内容が紹介されていたりするものもあるし。
こんな情報サイトがあります。
「統合医療」情報発信サイト
http://www.ejim.ncgg.go.jp/public/index.html
厚生労働省「統合医療」に係る情報発信等推進事業に基づき、患者・国民及び医療者が「統合医療」に関する適切な情報を入手するために構築されたHPです。
その中から「情報を見極めるための10か条」を抜粋しておきます。
①「その根拠は?」とたずねよう
②情報のかたよりをチェックしよう
③数字のトリックに注意しよう
④出来事の「分母」を意識しよう
⑤いくつかの原因を考えよう
⑥因果関係を見定めよう
⑦比較されていることを確かめよう
⑧ネット情報の「うのみ」はやめよう
⑨情報の出どころを確認しよう
⑩物事の両面を見比べよう
こういう風に書いてあると小難しいですね。
ただとっても大事な視点です。
この10か条で見極めて、それでも良さそうな療法って本当に一握りだと思います。
そういうことなんでしょうね、きっと。
とても難しい考え方ですが、一人で悩んでおられる時は誰かに相談してみましょう。
主治医でも、看護師さんでも、相談支援員さんでも。
そして私でももちろんいいです。
誰かに聞く時は、その人があまりにも断定的に話をしないか、公平な意見、選択するのはあくまでもあなたであるという点を尊重して意見を述べてくれるか、という点に注意すると良いかなと思いますよ。