こんにちは
もう夏だな、と思うような気候になってきました。
季節が流れるのは早いですねー、過ごしやすい5月が終わってしまうのが名残惜しいです。
さて、今日はみなさんがどのようにして病気の情報を手に入れているか、ということについて。
病院で医師や看護師からの説明を受けて、その情報だけを持って治療に臨む人がどのくらいいるかしら、と思います。
特にここ数年、スマートフォンの普及によっていつでもどこでも手軽にインターネットにアクセスできる環境になり、調べることがとっても簡単になりました。
本当に便利だし、何かわからないことがあればすぐにグーグル先生に聞けばいい、という時代です。
ただ、そこで問題になってくるのはその情報の真偽です。
偽物、とまではいかなくても古い情報だったり、偏った考えのものだったり、今の自分の状況とはそぐわない内容だったりすることもあります。
たくさんの情報の中から、信頼できる情報を集めないといけないわけですが、信頼できる情報って言ってみれば「同じ」ことが書いてあるわけです。
正しいこと(現時点で科学的に根拠が証明されていたり、主流の考え方だったり、という意味で正しい)は、「同じ」でいいのですが、どうしても
何か新しい、何かすごく夢のような、自分にとって都合のいいプラスαの情報を探してしまう心境にある時があります。
どんな人でも、実際に自分や家族に起きた問題を抱えている時は冷静さを失います。
より「不確実性」を打ち消すような情報を探すわけです。それは悪いことではないと思いますがよく吟味する必要はあります。
そして、この「不確実性」というのが人を不安にするキーワードなのだと思うのですが、ほぼ全ての事象は「不確実性」の元にあると言える、とも思えます。
100%そうである、ということって本当にある?と思うわけです。
数字の問題ではないけれど、確実であると思っていたことも時に外れることもあるし、不確実は常であると思いながら、より確率の高そうなものを選んで生きているのです。
随分と抽象的になってきましたが、「不確実性」を打ち消すのに有効とされているのは「知識、情報」と「支援(が得られることを知ること)」だとする研究結果があります。
何か不安なことがあるとき、それについて知識や情報を得ようとします。
不安を減らすには重要な行動なわけですが、情報が多すぎて、そして本当に必要な情報にたどり着けなくてより不安になっている人も見かけます。
文字情報はいくら読んでもよくわからないという人には最近は動画の情報もたくさんあります。
キャンサーチャンネル http://www.cancerchannel.jp
公開講座などを動画にまとめてくれてあります。
講演会や学会などに出かけるのは大変ですが、自宅で見られるので気軽です。
ちなみに今の診断、治療についての信頼できる基本的な知識や情報がまとまっているのは
国立がんセンターのがん情報サービスhttp://ganjoho.jp/public/index.html です。
基礎知識をつけるとわからないことも質問しやすくなります。
何事も基本は大事。よくよく見てみれば、先生が提案してくれている治療はきっと貴方にあっています。
信頼して、納得して、治療を受けるためにも患者力を高めることも必要だと感じています。